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吹奏楽とは、大勢の楽器演奏者が一団となって音楽を奏でる分野です。そして、その分野における「スコア」とは「パート譜(それぞれの楽器演奏者毎に違うそれぞれの演奏者専用の譜面)」とは違い、指揮者の担当として用いられる事が基本的な主流である「総譜」とも言われるモノです。
スコアとは総譜とも言います
吹奏楽とは、大勢の楽器演奏者が一団となって音楽を奏でる分野です。そして、その分野における「スコア」とは「パート譜(それぞれの楽器演奏者毎に違うそれぞれの演奏者専用の譜面)」とは違い、指揮者の担当として用いられる事が基本的な主流である「総譜」とも言われるモノです。または別名を「フルスコア」とも言います。
スコアとは「総譜」であると言いましたが、これが意味するのはそれぞれのパート譜全てが備わった総合譜面であるという意味であり、中学・高校などの吹奏楽の分野などでは、指揮者を担当している事の多い部活顧問の先生が読みながら(詠みながら)、吹奏楽実演で対応するモノであるとも言えます。
ただ、生徒なのに指揮者という新進気鋭に才能のある生徒指揮者が読んでいるというケースもあるので、必ずしも先生だけが読むモノと言う訳でもありません。何より、その吹奏楽の現場においてはそれぞれの楽器が担当する演奏者自身からすれば、スコアはその楽曲の全体像を把握する為の視覚的のイメージ図でもあるので、実演の時は別として練習の時などは演奏者もよく読む媒体であると言えます。
吹奏楽のスコアは、既に世界にある有名な楽曲などがあるならばそれを元に演奏すればいいだけですが、新しく作曲したモノ(オペラ吹奏楽も含むならば歌詞もですが)ならば、総譜が初期の骨子としての役割を持つモノであり、いわば初期として全体像という重要な立ち居地を占める為、音に対する理解と認識力、そして書き起こしの能力の高さが必要となっていきます。
スコアの書き方で大事な事
基本的に、手馴れた作曲者などの場合ですとそれぞれの書き方の守破離が発生している場合が多くあるので、いきなりプロのやり方を模倣するというのは危険度が高い事柄でもあります。守破離というのは、1文字目の「守」は基礎基本のやり方を「守り」、2文字目の「破」とは基礎基本を昇華させる為に基礎基本の範疇という殻を「破り」、
そして3文字目の「離」というのは昇華したやり方が基礎基本とは「かけ離れた」完成型と成すという意味合いがあります。そして何より現代ではパソコン作曲などの作曲方法の多種多様化が幅広く、場合によっては紙とペンと定規とコンパスだけで最悪できるのに、色々なパソコンソフトを用いたやり方という、いきなり「離」を挑みかねない無茶を起こしかねない問題もあるからです。
何よりパソコン音源などですと純粋な楽器音とは違いがある場合も多く、音感に狂いを生じて「パソコン内の構成音」と「現実で演奏される音の集合体」との乖離に悩まされるというケースもあります。ですので、まず基礎基本としては吹奏楽という現実で実演演奏する分野である事に視野と重きを置きながら、
現実の楽器の音に対する理解と感性を養う事、そして音と楽譜の譜面の記号と位置、記譜を頭の中で変換できるぐらいの理解を持つ事、つまりは基本的な作曲の基礎基本の初歩と同じ事から始めていき、そして総譜が書ける様になっていく事が必要です。何より、総譜ですと色々な楽器の音に対する理解(パート譜制作)も必要ですので、初心者の場合は作曲の初歩から学ぶ必要があります。
作曲の初歩を身につけたら
次は総譜の書き方を実践していく事が大切です。基本的に総譜というのは、もし学校などの部活の現場などの場合ですと、オーソドックスな主流と些か違う表記が用いられているケースもあります。オーソドックスなスコアというのは、いわばパート譜の集合体であり、上から下へと項目別に並んでいるモノになります。
そしてパート譜の左側に、それぞれのパート譜が何の楽器で演奏されるのかという事を示す楽器名や専用の記号名が用いられます。これはそれぞれの国の言語(多くは英語ですが)で表記されており『バイオリン』や『ビックドラム』などのカタカナ表記が日本ではされていると言えます。
学校の部活で違う云々というのは、例えれば「Ba1」とか「Cd4」とかなどの、その演奏者の配置される位置を擬似的な列数字にする事で、もし指揮者も演奏者も譜面無し演奏などが必要になった時に対応する為の暗記力を養う、一種のトレーニング法などが導入されていたりするパターンの事を言います。
ただ、大多数の主流なオーソドックスなのは、独自の番号配列などではなく、演奏者の担当するパート譜の隣に演奏者の名前が書かれているか、楽器名が書かれているか、または複数名の同楽器演奏者が居るならば担当して貰う音の違いを理解して貰う為の同時記載などの、シンプルに分かり易い表記となっているのが主流となります。
つまり、この様に総譜を書くならば、その所属する団体演奏団のやり方を把握した上で、演奏者も指揮者も分かりやすいシンプルでオーソドックスか、または演奏者や指揮者側から要望のある内容を加味した総譜が書ける様になる事が大切です。
スコアを実演で一番見るのは指揮者
前述で語りましたが、もし演奏本番の時となったらスコア(総譜)は指揮者が読む事となります。そして指揮者がその総譜を理解した上で実演をしていくのですが、これがもし指揮者自らが作曲しているならば問題は無いと言えますが、もし作曲者が別の場合は指揮者が理解できる内容を書く必要があります。
これが意味するのは、指揮者と緊密に何度も話し合いをしながら、その作曲されたスコアの内容を互いに把握できて、練習で実演でミスしない錬度を高めていく必要性がある事を意味します。この話し合いをこまめにするというのは馬鹿にできず、できるならば演奏者全員もこまめに話し合いに参加して貰える状況にできれば直の事、スムーズな形となります。
ここで重要なのは(指揮者かつ作曲もしている人含め)、指揮者が読むスコアが指揮者にとっての癖に合わせられた完成系に近い読みやすさを構築されているか否かという点にあります。一番良いのは言わずもながらオーソドックスな総譜ですが、この総譜のパート譜の配置の上から下への項目順の順番というのは、別段大きな定まりがあるという訳ではなく、
同一楽器内の別担当音毎の違いを隣接配置で纏めるやり方とかは主流ですが、音のイメージ図の配置としては多種多様であるという点にあります。ビックドラムが一番上に記載されてる総譜もあれば、バイオリンが一番上に記載されている総譜もあるという事です。
ココで言う指揮者の癖に合わせるというのは、指揮者が読み慣れている楽器パート譜順だったり、または音の高音から低音順などの特異な癖などの事を言います。これも話し合いで加味した総譜が書けるようになる云々と同じですが、演奏者の場合ですと特にコレが重要な要素になると言えます。