「御社」学校・病院・銀行の場合の使い方と書き方

 

会社の事を敬称で呼ぶ場合、貴社あるいは御社と言います。

同じように、学校や病院、銀行にもそれは当てはまるのです。それぞれ貴校、貴院、貴行、或いは御校、御院、御行と呼びます。しかし貴社や御社の場合とは異なり、話すときは御校、書くときは貴校というような区別を耳にしません。というより、そもそも御の字を使うという事自体が稀なイメージがあります。貴社や御社に比べると、貴校などは使用されることが少ないという事も理由なのでしょうが、どうしてはっきりと差がついてしまったのでしょうか。

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それには幾つか理由があるようです。例えば発音の問題があります。御社はおんしゃと読み、特に違和感なく発音可能です。しかし御校、御院、御行の場合はそれぞれ、おんこう、おんいん、おんこうと読みます。

 

いずれも読みにくいイメージがある事、また古い発音という印象も抱かれてしまう事から、使用を避けているのではないかという説です。貴社は書き言葉、御社は話し言葉というルールに則るのであれば、これらの言葉も話し言葉になり、読みやすさ、つまり語感はとても重要だと言えます。

 

逆に言えば御社はたまたま読みやすかっただけであり、他の言葉が不自然であるというよりは、御社が自然すぎたという見方をすることも可能です。どの言葉を用いて話すかは、結局は話し手の好みに委ねられてしまいます。その為、言葉の持つイメージはとても大事なのです。

 

反対に、貴の文字を使うという面から見てみる事もできます。

貴社は書き言葉としてのみ使われますが、これは汽車や記者といった、同じ音の言葉が存在する為に、聞き手の勘違いを避ける意味もあって話し言葉としては避けられているのです。

 

しかし貴校、貴院、貴行の場合は、同じ発音の言葉はあるものの、文脈で判断がしやすく勘違いされることは少ない為に、御校、御院、御行というよりは使いやすいのではないかという説もあるのです。ただこの例も、御の字を使う語の方が使いやすいから、使いにくいからという理由があってという意見も存在しています。

 

更に、前述したように、貴や御と言った敬称で呼ぶこと自体が少ないという事も事実です。語感の問題もあり、貴校や御校と呼ぶよりは、何々学校様や何々病院さんと言った、人名に対してつけるような呼び方をする事が多いのです。

 

貴校や御校等とつけるのは、入社等の志願書類や面接時、或いは取引上業務の上で必要な契約書類等、形式ばった場合が殆どなのです。呼ぶ機会が少ないという意味では、一般的な企業とは異なり、営業や取引のような場面が想像し難い団体である事も理由でしょう。

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そもそもそれぞれの職に勤務している人口が、一般企業全体と比べてしまうと圧倒的に少ないです。もちろん一般企業に勤めている人だって、学校や病院、銀行とは取引があるでしょう。しかしそれでも毎日のように使っている訳ではありません。

 

そしてもう一つあります。

学校の国語の授業では、敬語についても一通り習いますが、貴校や御校等の表現についてはそこまで詳しく追及しません。あくまで貴や御の言葉を前につける事といった、大雑把なところまでではないでしょうか。

 

またその例えにしても、やはり貴社や御社の方が採用されやすいのです。大人になり、学校等に就職希望を出す段階になってから初めて、これらの敬称を知った方も多いでしょう。私たちにとって貴校や御校という言葉は、国語で習う物ではなく、就職対策として習う物なのです。

 

つまり、きちんと言葉として学習しなかった人が多いという事実も原因の一つだと言えます。極端な話、勉強するにしても大学等でようやく詳しい学習ができるという程度でしょう。そしてこれもやはり、語感の悪さが起因しているのかもしれません。語感が悪いので皆が使わない、皆が使わない以上、学校で優先的に勉強すべき事ではないと判断されるのです。

 

いずれにしても、貴社、御社の使い方と同様に、文書等の書き言葉では貴の字を、話し言葉としては御の字を使うという事を理解していれば正しくつかえていると言って差し支えありません。

 

そもそも両者の使い方も、あくまでその方が良いというだけで、完全な正解ではないのです。先ほども述べたように、ビジネスにおける取引の場面であっても、学校や病院、銀行の名称にさんや様を付けるだけでも敬称としては成り立っています。

 

或いはこちら、もしくはこちらの病院等の表現をしても、丁寧な言葉づかいとして受け入れられるでしょう。下手をすると、相手も自分の勤務先の敬称が何なのか理解していないことすらあるのです。

 

繰り返しになりますが、何より大事なのは語感です。

話す方もそうですが、聞く方にとっても大事なのです。聞き手に御校や御院と言ったところで、通じなければせっかくの敬称も意味を成しません。相手をきちんと敬っているという事が通じるのであれば、その言葉にばかり従っている必要もないのです。

 

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